あなたは、塗装やリフォームの仕事をしていると「職人を雇って会社を大きくしないの?」と聞かれることがありますか?
実際、仕事が増えれば増えるほど、手が回らず、人手が欲しくなるのは当然です。
しかし、あえて大きくしないとうい道を選ぶこともできます。
ひとりでやることに意味があり、それは「諦め」ではなく「覚悟」です。
そこで、「なぜ大きくしないか」「ひとりでやるメリットと難しさ」「長く続けていくための工夫」について、正直な気持ちを込めてお伝えします。
もしあなたもひとりでやっている業者さんなら、きっと共感してもらえるはずです。
目次
「会社を大きくする=成功」なのか?
建築業界では、職人を雇い、チームを作り、売上を伸ばすことが成功だと考える風潮がありますね。
実際、「〇人の職人が在籍する会社です」とホームページでアピールしている業者も多いです。
もちろん、それは立派な道だと思います。
でも、果たしてそれだけが「成功」なのでしょうか?
人を増やせば管理が必要になりますね。
・教育
・品質の管理
・現場の手配
・職人同士のトラブル対応
技術の差が出ればクレームになるし、指導に追われ、自分の時間が削られていきます。
営業活動や見積もり業務にも追われ、気がつけば「施工」という本来の仕事からどんどん遠ざかっていきます。
そうした現実を見て、
「自分は職人としての誇りを大事にしたい。人を使う経営者ではなく、ひとりのプロとして生きていきたい」と感じることがあってもおかしくはありません。
ひとりでやることのメリット
ひとりでやると決めると、いろんなものがシンプルになります。
品質を自分でコントロールできる
自分が施工。自分が責任を持つ。だからこそ、手抜きもごまかしもありません。
「この人に頼めば安心」と思ってもらえるのは、ひとりでやっているからこそです。
顧客との距離が近くなる
打ち合わせから施工完了まで、自分が一貫して対応できます。
だから信頼関係が築きやすいし、口コミも広がりやすい。紹介でつながっていくお客様が、何よりもありがたいです。
無駄なコストがない
・人件費
・事務所
・管理費
そうした固定費がない分、利益率は高いです。
売上が高くなくても、生活が安定する。これは本当に大きな利点です。
自分のペースで働ける
子どもの行事に合わせて休む、体調を考えてスケジュールを組む、忙しすぎるときは断る。
ひとりだからこそ、自由があります。
「覚悟」が必要な瞬間
ただし、この道を選ぶには「覚悟」が必要です。
なぜなら「人を雇えばもっと稼げるのに」「なぜ断るの?もったいない」と周囲は言ってくるからです。
仕事が殺到したとき、つい「断れない」と思ってしまいます。
でも、無理をすれば、結局は自分が壊れます。
クオリティも落ちて、評判を落とすことにもつながります。
だからこそ「やらないこと」を決める勇気が必要なんです。
私も創業以来ずっとひとりです。
人を雇うことにはまったく興味ありません。めんどくさいですし。
採用に時間もお金もかかり、別れ(辞める)もあるわけです。
仕事を振るのも大変で「なんでこうなるの!」となるのは、AIだけで十分かと。
給料を払うと利益も減りますしね。
そして、急ぎの依頼は無理をしないと決めています。
その代わり、ひとつひとつの仕事を丁寧に、しっかり仕上げていく。
そこに価値を感じてくれるお客様にだけ届ければいいと思っています。
長く続けるための工夫
ひとりでやる以上、体が資本です。だから「働きすぎない仕組み」が必要です。
単価を見直す
「ひとりでも十分生活できる」価格設定にしましょう。
安く叩かれるような仕事は受けない。値段ではなく、信頼で選ばれる仕事を大切にすることです。
見込み客を育てる仕組みを作る
・ホームページ
・施工ブログ
・YouTube
・SNS
・LINE公式
などを活用しましょう。
現場写真をアップし、丁寧な施工内容を伝えることで、「この人に頼みたい」と思ってもらうことが大切です。
チラシも撒いて、問い合わせの入口を増やしましょう。
得意分野に特化する
「外壁塗装専門です」
「戸建て専門です」
「地域限定です」
と絞ることで、無理のない働き方ができます。
逆に「何でもやります」だと、時間と体力が持ちません。
ひとりでも勝てる時代になった
かつては「一人親方=弱い」と思われていましたね。
でも今は違います。技術があり、信用があれば、個人でも十分戦える時代です。
ゆいまるWebのパートナーにも、「自分のペースでやって、ちゃんと稼いでる」ひとり業者さんがたくさんいます。
みんな、自分なりの工夫をして、信頼を積み重ねてきた人たちです。
必要なのは、「会社を大きくすること」ではなく「信頼を大きくすること」。
それがひとり業者にとっての成長なのです。
ひとりで生きる強さとしなやかさ
ひとりでやるという選択は、簡単なことではありません。
でも、自分らしく働き、自分の技術に誇りを持ち、お客様に感謝されながら生きていける。
これはとても幸せなことだと思っています。
「大きくしない=逃げ」ではありません。
「大きくしない=選んだ道」です。
私はこれからも「ひとり」というスタイルで、地に足をつけてやっていきます。
同じように頑張っているひとり業者の皆さん、一緒に頑張っていきましょう。
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