あなたは、相見積もりで負けたことはありますか?
塗装業をしていると、誰もが一度は経験する悔しい瞬間。
「他社のほうが安かった」
「価格で負けた」
でも、実はそこに本当の問題ではないんですね。
課題は「価格」ではなく、「価格で比べられる仕事しかしていない」ことにあるんです。
目次
客は最安値を求めているわけではない

塗装の見積もりを取る客の多くは、価格を重視しているように見えます。
しかし、その奥にある本音はまったく違うんです。
客が心の中で一番強く感じているのは「失敗したくない」という不安。
つまり、「安い業者を探している」ようでいて、実際には「失敗しない業者を探している」のです。
どれだけ安くても、工事後にトラブルが起きたり、塗りムラがあったり、担当者の対応が悪ければ後悔する。
客は、そのリスクを本能的に避けようとしています。
価格で勝負する限り負のループから抜け出せない

「うちは安くやります!」
「他社よりも10万円安くします!」
こうしたアピールは、一見客に響くように見えますが、実は自分の首を締めているようなもなんです。
価格で勝負するということは、「価格でしか選ばれない」ということ。
つまり「もっと安い業者」が現れた瞬間に、客は簡単に離れていきます。
安さで取れた仕事は、必ず安さで失われるんですね。
この構造から抜け出さない限り、どれだけ頑張っても利益は増えません。
むしろ、安さを追求するほど、疲弊していくのが現実です。
「安心」を伝えられる業者が選ばれる

では、どうすれば「価格で比べられない仕事」ができるのか。
その答えは、“安心を伝えること”にあるんです。
たとえば、こんな工夫をしている業者があります。
・現場調査で写真を撮り劣化の原因を丁寧に説明する
・塗料の違いを表やサンプルで見せてメリット・デメリットを正直に話す
・施工後も定期点検やLINEでフォローする
こうした“見えない部分の安心”を伝えるだけで、客の信頼は一気に高まります。
人は価格よりも「この人なら任せられる」という安心感で決めるからです。
信頼で得た仕事は「未来の紹介」を生む

安さで選ばれた仕事は、次の安さで奪われます。
しかし、信頼で得た仕事は、紹介を生み、未来をつくります。
「この人に頼んでよかった」
「知り合いにも紹介したい」
そう思ってもらえた瞬間、客は“あなたの営業マン”になるんです。
それは、どんな広告よりも強力な集客の仕組みです。
この「紹介の連鎖」を作るには、短期的な売上よりも「信頼資産」を積み上げる意識が必要です。
信頼は、一件一件の仕事の中にしか生まれません。丁寧な説明、誠実な対応、そして約束を守ること。
それが結果的に“価格で選ばれない存在”をつくるのです。
「価値の見える化」で価格競争を終わらせる

価格で勝負しないためには、「自分たちの価値を見える化する」ことが欠かせません。
どんなに技術力が高くても、客に伝わらなければ意味がないからです。
・自社施工の強み(中間マージンがない・対応が早い)
・使用塗料の品質・耐久年数
・職人の資格や経験年数
・施工中の写真・動画を公開
・保証書やアフターサポート体制
これらをホームページやチラシで分かりやすく伝えるだけで、「価格以外の判断材料」を客に与えられます。
結果として、「ちょっと高いけど、この会社がいい」と言われるようになります。
比べられない仕事ができた瞬間に価格競争は終わる

価格で比べられるうちは、どこまでいっても消耗戦です。
でも、安心・信頼・価値を伝えられるようになった瞬間、客の基準は「安い業者」から「信頼できる業者」に変わります。
それは、“価格競争からの卒業”を意味します。
もう「他社のほうが安かった」と言われて落ち込む必要はありません。
あなたの仕事が、“価格では測れない価値”を持ち始めた証拠だからです。
「安さ」ではなく「信頼」で選ばれる会社へ
客は、最安値ではなく、“失敗したくない”という安心を求めています。
だからこそ、安さで勝負するのではなく、“安心を見せる”努力をしましょう。
・現場調査での丁寧な説明
・写真やブログでの施工過程の発信
・保証・アフターの明確化
これらを積み重ねることで、あなたの仕事は「比べられない仕事」に変わります。
安さではなく、信頼で選ばれる。
その瞬間から、あなたの経営は一段上のステージに上がります。

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